I.

競艇とは何か

競艇(ボートレース)は、6艇のモーターボートが1周600mのコースを3周して順位を競う公営競技です。 全国に24の競艇場があり、ほぼ毎日どこかでレースが開催されています。1日12レース前後、1レースは約2分。 短時間で決着がつくスピーディーさが最大の魅力です。

6
Boats / Race
3
Laps
2分
Race Time
24
Stadiums

舟券(ふなけん)を買って的中すれば配当が返ってきます。これ自体は他の公営競技(競馬・競輪・オートレース)と同じですが、 競艇が面白いのは「誰が勝つか」の要素が多層的なことです。 選手の実力・モーターの調子・コース(枠)の有利不利・天候・水面状態・地元の支部—— たった6艇なのに、読み解く変数は驚くほど多い。

— Why 6 boats —
6艇という数は、予想が「難しすぎず、簡単すぎず」のバランスを取るちょうど良い数です。 12頭の競馬より選手1人ひとりを深く知ることができ、一方で毎回の結果には十分なバラつきがある。 このバランスが「データ分析で差をつけられる競技」としての競艇の価値を作っています。
II.

レースの基本ルール

コースの構造

ボートレースのコースは、水上に浮かべたターンマーク(1マーク・2マーク)の周りを反時計回り(左回り)に回る長方形のコースです。 スタートラインからゴールまで1周600m × 3周=1800mを走ります。 1レースあたりの距離が短いので、スタートの出来で勝負が決まることが多いのが特徴です。

スタート方式:フライングスタート

競艇のスタートは「フライングスタート方式」と呼ばれる独特のものです。 大時計の針が0秒を指す瞬間にスタートラインを通過しなければならず、 早すぎれば「フライング(F)」、遅すぎれば「出遅れ(L)」で失格になります。

通過のタイミングは0.00〜1.00秒の間が有効。0.01秒の遅れが1艇身(約3m)の差に直結する世界です。 スタートのタイミング=ST(スタートタイミング)は、選手の実力を測る最も重要な指標の一つです。

— F/L のペナルティ —
F(フライング)を切ると、舟券は返還され、その選手は30 日間の斡旋停止になります。さらに 2 本目は +60 日(合計 90 日)、3 本目は +90 日(合計 180 日)、4 本目は +180 日(合計 360 日、事実上の引退勧告)と加重されます。 L(出遅れ)も舟券返還 + 30 日以上の斡旋停止処分。F/L はどちらも選手のキャリアに響く重大な失点です。 逆に言うと、F/L の累積数が多い選手はリスク指標として予想に使えます。

周回ピットと決着

3周目の2マークを回ってゴールラインを通過した順に、1着・2着・3着が決まります。 最後の直線「ホームストレッチ」では差し合いが起こることもあり、わずか数十センチの差で順位が変わる場面も珍しくありません。

III.

6艇とコースの意味

「艇番」と「コース」は別物です。これは競艇を初めて見る人が最初につまずくポイント。

艇番は単に「何号艇か」という番号で、1〜6まで固定的に割り当てられます。 一方コースは、実際にレースでどの位置(内から何番目)に並ぶかを指します。 基本は枠なり(1号艇が1コース、2号艇が2コース…)ですが、 ベテラン選手が「前づけ」してコースを奪うこともあります。

1
イン
逃げ
2
2コース
差し
3
3コース
まくり
4
ダッシュ
まくり
5
ダッシュ
まくり差し
6
大外
展開待ち

なぜ「1コース」が圧倒的に強いのか

全国平均で、1コースの1着率は約52%、一部の会場では60%を超えます。 これは単純に、1マーク(最初の旋回ポイント)に最も近いからです。 1マークを最速で回った艇が、その後の展開を支配する——これがボートレースの核です。

コースごとの「決まり手」

各コースには典型的な勝ちパターン(決まり手)があります:

— Takeaway —
初心者が最初に身につけるべき感覚は、「1コースは強いが、絶対ではない」です。 会場・選手・天候の3つの条件で、1コースの勝率は30%台まで落ちることがあります。 その「落ちる条件」を見つけるのが予想の楽しさ。
IV.

スタートと展示の仕組み

ST(スタートタイミング)

フライングスタート方式のため、選手は「大時計が0秒になる瞬間」をピタリと狙います。 0.10秒台のスタートが「攻めている」目安。逆に0.25秒以上になると「遅れた」と評価されます。

STは選手ごとに平均ST(全国)今節STが公表されます。 普段は0.15秒の選手が、ある節だけ0.22秒連発ならコンディションが悪いサインです。

スタート展示(スタ展)

レースの約30分前に行われる予行演習のようなもの。実際にスタートを切り、1マークまで走る一連の動きを公開します。 ここで分かるのは:

展示タイム

スタート展示の直後に走る周回展示で、各艇の直線最高速度が計測されます。 これが「展示タイム」。6.70秒なら「良い」、6.90秒なら「厳しい」と、その節の基準で相対評価します。

— 展示タイムの落とし穴 —
展示タイムは「直線の伸び足」しか測れない指標です。 実際のレースでは直線より旋回(ターン)の鋭さが効きます。 展示タイムが遅くてもターンが上手ければ勝てるし、逆も起こる。数字だけに頼らないのがコツ。
V.

舟券(券種)と配当

競艇の舟券には7種類あります。的中難度と配当の高さを理解しておきましょう。

券種 的中条件 平均配当 難度
単勝 1着の艇を当てる 300〜1,000円
複勝 2着までに入る艇を当てる 150〜400円
2連単 1-2着を順番通りに当てる 1,000〜3,000円
2連複 1-2着を順不同で当てる 500〜1,500円
3連単 1-2-3着を順番通りに当てる 5,000〜50,000円+
3連複 1-2-3着を順不同で当てる 1,500〜5,000円
拡連複 3着までに入る2艇の組み合わせ 300〜1,500円

初心者におすすめの買い方

まずは「2連複」または「拡連複」から始めるのがおすすめです。 順番を当てる必要がなく、的中率が比較的高いため、予想のフィードバックが早く得られるからです。 「当たった/外れた」のサイクルが早いほど、予想の感覚は早く育ちます。

3連単は配当が夢のように高い一方で、的中率は体感1〜3%。 最初から3連単で勝負すると、外れ続けて競艇自体が嫌いになる可能性があります。 慣れてから、メイン予想の「サイド」として少額で買うのが健康的です。

— 投票は自己責任 —
BOATCRAFTは予想・分析のみを行う専用アプリです。舟券の購入機能はありません。 投票はテレボート等の公式サービスを使い、必ず自分の判断と予算の範囲内でお楽しみください。
VI.

選手の級別 A1/A2/B1/B2

競艇選手は勝率・出走回数・事故率の3軸で半年ごとに級別が決まります。 A1 → A2 → B1 → B2の4階級。上位になるほどG1などのビッグレースに出られます。

A1
上位約20%。SG・G1の常連。平均勝率6.0〜9.0。圧倒的な実力。
A2
次の約20%(上位20〜40%)。G1準優レベル。平均勝率5.0〜6.0。地元では主役級。
B1
次の約50%(中堅層)。一般戦の主力。平均勝率3.0〜5.0。ムラはあるが侮れない。
B2
下位約10%。新人・若手も多い。平均勝率3.0未満。経験値が不足気味で事故率も高め。

級別は「最初のフィルタ」に使う

初心者が一番最初に見るべきなのは「各艇の級別構成」です。 6艇のうちA1が何人いるか、1号艇がA1なのかB2なのか—— この構成だけで、レースの堅さ・荒れやすさの基礎が読めます。

1号艇A1 × 2〜6号艇B級中心なら堅い。 1号艇B1 × 2〜6号艇にA1が複数なら荒れる可能性大。 この感覚さえあれば、予想の出発点は十分です。

— 半年で入れ替わる —
級別は毎年5月と11月に改定されます。 直前に昇級した選手はモチベーションが高く、降級した選手は焦りがある—— この心理面も勝敗に影響するのが競艇の奥深さです。
VII.

モーター・ボートの見方

選手はその節ごとにモーターとボートを抽選で割り当てられます。 これが競艇の面白さの核心の一つ。A1級選手でも悪いモーターに当たれば勝てないし、B級の若手でも好モーターなら番狂わせを起こせます。

モーター2連率

各モーターには「2連率」という数字が紐付いています。 これはそのモーターが今節までの全レースで2着以内に入った割合です。 40%を超えれば好機、30%以下なら厳しい、というのが相場感。

モーターの「気配」の読み方

数字だけでなく、以下の要素で気配を読みます:

ボートの影響

ボート(船体)もモーター同様に抽選ですが、モーターより影響は小さいと言われます。 それでも2連率が低いボートは、わずかな「ヌケ」(水が船体に入る感覚)で旋回が遅れることがあります。

VIII.

天候・水面・潮の影響

競艇で最も分かりやすい荒れ要因は風です。 基本原則は:

波高・うねり

波高10cm以上は「荒水面」と呼ばれ、経験の浅い選手は艇が跳ねて旋回で膨らみます。 級別・F/L数・年齢といった「リスクに強いかどうか」の指標がより効くようになります。

水質(淡水 / 海水 / 汽水)

水の性質で艇の浮き方と抵抗が変わります:

潮汐(海水会場のみ)

満潮・干潮で水面の高さが変わり、モーター負荷とピット離れ速度が変化します。 満潮時は差し傾向、干潮時はまくり傾向——というのが経験則ですが、会場ごとに癖があります。

— 水面の話は「会場ページ」で —
各会場の水面特性は会場ガイドで徹底解説しています。 最初は「徳山は静水」「戸田は狭い」くらいのざっくりした認識でOK。慣れてから深く読み込みましょう。
IX.

予想を組み立てる基本

ここまでの要素を、どう組み合わせて1つの予想にするか——これが競艇の核心です。 初心者が陥りがちなのは、情報を集めすぎて何を優先すべきか分からなくなること。 シンプルな優先順位を示します:

1
まず1号艇の級別と機力を確認
1号艇がA1+モーター2連率40%超なら、その時点で「本命ベース」。 1号艇がB1かつモーター30%以下なら「波乱含み」。ここでレースの基本方針が決まります。
2
会場の特性を乗せる
徳山・大村・芦屋ならイン寄り、戸田・江戸川・蒲郡なら外寄り。 同じ「1号艇A1」でも、会場で信頼度が20%以上変わることを覚えておく。
3
天候をチェック
風速3m/s超なら荒れ寄りにシフト。無風なら会場特性をそのまま信じる。 波高10cm超は若手(B1/B2)の失速要因として織り込む。
4
スタート展示で最終確認
進入隊形が枠なりか、誰が前づけしてきたか、ST は安定しているか。 展示タイムが1号艇より2〜3号艇で良ければ、まくりの香りが強い
5
買い目を絞る
2〜3点に絞るのが基本。「1号艇-2号艇-全」で3連単6点、「1-2-3/1-3-2」で2点など、 仮説に合った買い方で勝負すれば、的中も外れも学びになる。
— 予想の目的は「勝つ」こと ではなく「学ぶ」こと —
最初の100レースは記録を取りながら当てる練習をしてください。 なぜその買い目にしたか、なぜ外れたか——これをメモするだけで、半年後の予想力は劇的に変わります。
X.

BOATCRAFTの始め方

ここまで読んで「面白そうだけど、毎回これ全部見るのは大変そう」と感じた方—— それがBOATCRAFTの出発点です。 重要な指標を自動で集計し、あなたが「何を重視するか」さえ指定すれば、AIがレースごとに予測を組み立てます。

最初にやる3つのこと

1
「本命プリセット」から始める
23つまみを自分で触る前に、用意されたプリセット(本命・穴・バランス)から選ぶ。 最初の10レースくらいは「本命プリセット」で回し、AIの予測とレース結果を見比べる。
2
会場特性つまみを意識する
徳山なら会場特性を高く、蒲郡なら低く——と切り替えるだけで、予測の傾向が変わります。 1つだけ触るなら「会場特性」つまみが一番効果を実感しやすい。
3
「展示重視/コース重視」を切り替える
展示タイムが信頼できそうなら展示モデル重視、級別がはっきりした番組ならコースモデル重視—— 4モデルのブレンド比率を調整することで、同じレースでも違う買い目が浮かび上がる。

ここまで出来れば、あとは自分の感覚と数字を往復させながら、23本のつまみを1つずつ育てていくだけ。 つまみはいつでも変えられるし、プリセットとして保存もできます。 予想は育てるもの——これがBOATCRAFTの設計思想です。

XI.

初心者が避けるべき失敗

— 競艇は娯楽 —
競艇は20歳以上から楽しめる娯楽です。投票は自己責任、必ず予算の範囲内で。 のめり込みに関する相談窓口として公営競技ギャンブル依存症カウンセリングセンター(GCC、全国公営競技施行者連絡協議会が運営)があります。 困ったときは一人で抱え込まず、相談してください。

最初の1レースは、今日から

BOATCRAFTは無料プランから始められます。 本命プリセットで10レース試すだけで、あなたの中に「予想の軸」が生まれる手応えを感じてもらえるはずです。

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